J.S.FOUNDATION

活動報告

2013.09.06 UP

こんにちは!

今夏も各地で豪雨や竜巻による被害が報告され、その被害は年々酷くなるようです。
被害にあわれた地区の皆様には、こころよりお見舞い申し上げます。
J.S.F事務局は8月19日、20日に福島、宮城にソーラー街路灯の点灯状況の視察に行ってきました。その報告です。

参加メンバーは岩熊さん、カメラマンの内藤さんと内藤さんのご子息のふうくん、そして我々の趣旨に理解をよせてくれ、設置する場所に応じて様々な改良をしてくれる太陽光メーカーのテック岡崎のご兄弟が滋賀から、というご一行7名様。
初対面の人もいたのに和気あいあいの車中。
しかし、手渡されたスケジュールを見ると25:30仙台着後夕食・・・。
笑うしかないようなハードスケジュール。名付けて「東北深夜特急ツアー」。

まず、私たちが向かったのは、南相馬市小高区の区役所。
小高区は昨年4月から日中に限り住民の出入りが認められている地域です。
この日は小高区の教育委員会の人たちと小、中学校に伺い、設置希望箇所の確認作業をしました。
そして、小高小学校に10基、小高中学校に15基を設置することを決めました。
しかし、生徒たちがいつこの学校に通学出来るのか分かりません。
地震と津波と放射性物質に痛めつけられた校舎も校庭も3.11以降時間が止まっていました。
変化といえば、荒れた校庭の伸び放題の雑草と所狭しと置かれている除染のために剥がした土や木々が詰められた大きなビニール袋。
小高区に限らず、放射性物質の影響で家を追われた住民がきちんと故郷に住めるようになるのはいつになるのでしょうか?
それを考えると淋しくなる。地元の人間でもない私が淋しくなるのだから此処に住んでいた人たちの喪失感はいかばかりだろう。
日没後、伊達市の住沢小学校、住沢公民館、掛田小学校、小国小学校(計20基)の視察。
関係者が本当に喜んでくれて嬉しくなりました。
学校や公民館は非常時の避難場所に指定されています。
停電時のときはどれほど住民に安心感を与えるかを思えば、日本中の学校に設置すればいいのに。

私たちは知っています。福島のある場所においては放射性物質の線量の加減で住んで良いのかいけないのかの議論があることを。
それでも、住んでる人がそこにいるかぎり街路灯を灯し続けたいのです。
一基、一基の灯りにはJ.S.Foundationをご支援くださる皆様一人一人の温かなお気持ちと励ましのこころが灯りとなり、いつまでも現地に寄り添えるからです。
小高区の無人の校庭でいつの日か生徒が戻ってくることを信じて私たちは灯りを灯していきます。

翌日、福島から仙台に移動。
まず、山元町立坂元町中学校との打ち合わせ。6基の設置場所を決める。
その後、磯浜漁港を視察。日没後、石巻市万石浦中学校へ向かう。ここは12基設置している。
校庭に灯る灯りに我々一同感激。
その後、雄勝町立浜、大浜、水浜、牡鹿町小渕浜、石巻市吉浜と夜の状況を視察。

この3日間はいろいろ考えさせられました。
早朝から深夜に及ぶ車の移動、どの道路もリアス式海岸線を走るため、くねくね道路ばかりでかなりの負担がかかったのにも関わらず、同行してくださった皆様に感謝です。
これからも私たちはソーラー街路灯の灯りを灯すため努力することを約束いたします。

photo by 内藤 順司

J.S.Foundation代表 佐藤 佐江子

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