J.S.FOUNDATION

活動報告

2012.06.27 UP

こんにちは!
台風の影響でここ東京も雨、風が激しい日があります。
みなさんの街はいかがですか?
被害を受けられた皆さまにお見舞い申し上げます。

日本列島は今さまざまな事情を抱え、悲鳴をあげているように思います。
あの日からまだ1年と3か月しか経っていないのに政治家は何を考え、国民にどんな責任を果たそうとしているのだろう。野田総理の記者会見に複雑な思いがよぎる。
「国民の為に原発再稼働を決めた。なにかがあれば総理である私が責任をとります」と続けていた。
福島の現状をみれば、その時期に偶然政権にいる僅かな人たちで責任をとれると本当に考えているのだろうか。
世界の人に顔向けができないではないかと思う。
今すぐにというのは難しいのだろうけど、いつの日か原子力発電以外でエネルギーが回る国になれるようなロードマップを示して欲しいと願っています。

さいたまスーパーアリーナで皆さまにご協力いただいた絵本を、仙台のベースキャンプに6月12日に運び込みました。私は約2か月ぶりです。
この農家の再生は順調に進んでおり、「東日本復興支援金」のプレートが掛かったビニールハウスが4つも増えていました。
トマト、キュウリ、レタス、さやいんげんなどが元気に育っていて、遠藤農園のお父さんに聞くと「野菜の出荷が今はできるようになり、有り難いことです」と感謝の言葉を口にされていました。
振り返ると1年前の遠藤農園は地震と津波により何もかも破壊され、汚泥の中に埋もれていました。
たくさんのボランティアさんの被災地に想いを寄せる強いエネルギーが集まり、この日を迎えられたのだと思います。
そして、その土地の生命力がこんなにも逞しいことも知った1年でした。

その後南相馬市に向かう。
昨年の4月25日神戸ワールド記念ホールで開催された東日本大震災被災地復興支援コンサートの支援金を、南相馬市の子どもたちが通う保育園、幼稚園などの除染費用として使って欲しいとお渡ししていたので、その成果をうかがう為でした。
話を要約すると、南相馬市は除染作業を昨年の8月頃から進めていましたがなかなか思うように進んでいない状況らしいです。
理由としては、掘り起こし除去された土壌を、取り敢えず仮置き場に置いてあるのですが、その仮置き場が圧倒的に不足しているそうです。
そして中間貯蔵施設の青写真も国から提示されないままの状況です。
話を伺えばうかがうほど、お先は真っ暗。

J.S.Foundationからの約2100万円のつかいみちは、保育園、幼稚園などの屋根や壁の除染、そして遊具の入れ替えなどにつかってもらいました。
国からでる除染費用はどうも土壌以外はつかえないらしいのです。
その後、4月16日に区域指定解除された小高地区に足をのばす。
これまで検問所があったドライブイン付近を過ぎてしばらく走るとそこは別世界。
昨年の3月11日から時間が止まったままの街並み。崩れた家屋や津波に流された車や沢山の家々。
海岸線は見る限りすべてが流されていた。
地震、津波、放射能、自宅に戻れない人たちの心情を思うと申し訳なさでいっぱいになる。

でも、南相馬市に東芝が国内最大規模のメガソーラーを2014年をめどに建設するという。
嬉しいニュースだ。
これで雇用も増えるし、脱原発の足がかりになれば。
皆さまからお預かりしている募金のつかいみちは、いろいろな団体や自治体からの情報を集めて、J.S.Foundationの関係者とじっくり相談して決めたいと考えています。
もうすこし時間をください。

J.S.Foundation代表 佐藤 佐江子

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