J.S.FOUNDATION

活動報告

2000.03.09 UP

1999年11月、J.S基金がAMDA(アジア医師連絡協議会:所在地 岡山)を通して支援している、ネパールこども病院(Shiddartha Woman-Children’s Hospital AMDA病院:所在地 butwal,Lumbini,Nepal)への今後の支援方向を考える必要が生じ、スタッフを現地に派遣する事を決めた。

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ネパールこども病院での滞在報告
(’99 11/12~12/08)
11/12、東京発バンコク経由カトマンズへ、カトマンズよりネパールこども病院のある町、ブトワ-ルへ、Pokharel院長先生と面談、外部ボランティアとして、病院内立ち入りの許可を得ました。

何かできる事でお手伝いしたいと言っても医療に関しての免許や資格のない自分が、どのように関わっていけるのか、解りませんでしたが、現地へ行ったからにはできるだけ多くの時間を、病院関係者と一緒に過ごす事が大切と考え、日本から来ているボランティアの先生方や現地の先生方にいろいろ助けて頂き、多くの事を見、又感じてきました。
病院は、日本からの多くの支援によって、立派な建物の元に活動していて、こんなにも大きな支援が届いている事に、私は勇気づけられました。
しかし、時間を一緒に過ごすにつれ、単に机上の報告や計算では解らない事柄において支援を必要としていることに気付きました。

例えば、私が通院している間にも、数人の新生児が亡くなりました。
これは、単に病院の施設を良くすれば、と言ったような単純な事柄でなく、出産に対してのエデュケーション(教育)の低さがもたらしたものです。
また、こんなことがありました。
他の病院で出産後、新生児に対しての初歩の検査がされず、異変に気付いた両親が、その病院に駆け込んだそうです。
しかしその病院では、新生児に対しての知識がなく、また、手術費用が足りなかった為、その両親は、日本の病院と言う事で助けてほしいと駆け込んできました。緊急手術を行ったのですが、残念ながら数日の延命措置でしかありませんでした。

よい事もありました。「ミッション」と呼ばれる無料訪問診療に参加させて頂きました。
僻地や貧しい村では、満足な医療を受けられる病院や、その機会さえ持てない村がある事を知りました。
ネパールこども病院の現地の先生や看護婦、薬剤師、そして日本からの先生方で小さな村へ行きました。
まだ、2回目と言う事で多くの宿題を見つけましたが、日本人だけでなく、現地の先生方にも、これだけ「ボランティア」と言うものが浸透している事に驚き、また、嬉しく思いました。

ネパールこども病院は、まだ一年生です。
いろいろ望めばきりはないですし、日本のやり方からすると、焦れったいところもあるのは確かです。
でも、みんながより良い医療を提供し、新生児をはじめとする子供達が健康に生活していかれるよう努力して行く事に、少しでも関わっていければ、こんなにうれしい事はありません。
寄付だけでなく、私達自身が学ばせて貰うというも事含めて、医師の立場ではない方向からも、もっと多くのサポートの形があるはずだと模索しております。

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