J.S.FOUNDATION

活動報告

2009.02.27 UP

日本が誇れる作家、村上春樹さんのエルサレム賞受賞のスピーチを私は涙ぐみそうになりながら聞いていました。

「高く強固な壁と、それにぶつかって割れる卵があるなら、私は常に卵の側につく、どれだけ壁が正しくても、どれだけ卵が間違っていようとも、私は卵の側にたつ」

さらに続けて彼はこう語ります。
「こう考えてほしい。私たちひとりひとりが、多かれ、少なかれ卵なのだ。脆い殻に覆われた、かけがえのないたった一つの魂なのだ。私たちは皆人間であり、国籍や人種、信仰を超越した個人であり、体制という名の強固な壁を前にした脆い卵だ」と。

とかく頭の回転がゆっくりの私は、紛争地での圧倒的な力を前になす術もなく逃げ惑う人たちの映像を見るたび、心の奥底がイガイガします。しかし、私はそういう感情をきちんと自分の言葉にすることがどうしても出来ません。
そんな私の声にならない言葉を、村上さんは代弁してくれているように感じました。
ニュースではごく一部分しか取り上げていませんでしたので、スピーチの全文を読みたいと翌日の新聞をこころ待ちにしてましたが、残念ながら載っていませんでした。
そんな私に、息子が「J.S.Foundationもこのくらいのことを言わないと(笑)」のコメント付きで全文をメールしてくれました。
読むと味方も敵も区別せずに戦死者たちすべての冥福を祈っていたという村上さんのお父上の姿が彼の生き方に色濃く反映されていたようです。
どんな戦争にも正義はない、と明確な反戦へのメッセージ。
言葉はその語る人の強い意志のあらわれです。
語る人が自分の言葉でひとりひとりに語らいかければ言葉の真意は伝わります。

事務局にはミャンマーで医療活動に従事されている、ジャパンハートの医師と看護士が現地報告に訪れてくれました。
ジャパンハートは吉岡秀人医師が率いる医療活動の特定非営利活動法人です。
昨年の5月2日に発生したサイクロン(NARGIS)の被災地の継続支援をしたい、という私の要望にこころよく応じていただき、こども医療支援プロジェクトを立ち上げていただきました。
その方法と予算1,000,000円は現地の通貨価値とジャパンハートの中で、「できること」、「できないこと」の相互認識の確認の作業をいたし1月20日に実行いたしました。
ちなみにミャンマーのお金に換算すると10,000,000チャット(Ks)となり米1俵=110,000Ks。
みなさんからお預かりしているご寄付が、ミャンマーの貧しさ故、医者にかかることができない子どもたちに役だつことはうれしいことです。
また、スーダンで医療活動をされている、川原尚行医師率いる特定非営利活動法人ロシナンテスの水環境対策プロジェクトに2月23日、1,056,400円実行させていただいたことを報告いたします。

100年に1度の経済危機といわれています。
みなさんのなかには大変な状況にある方もいらっしゃるかもしれません。
でも、大丈夫です。
殆どの人は100年前なんて知らないのですから。

もう少し暖かくなれば桜は咲きます。
陽気がいい日は散歩でもしてみてください。
気分が本当に良くなりますよ。

2009年2月25日
J.S. Foundation代表
佐藤 佐江子

P.S.
浜田さんからJ.S. Foundationに文章をよせていただきました。嬉しい限りです。
吉野弘さんの詩の一遍が書かれていました。私は教科書で「I was born」を読んだ記憶があります。

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