J.S.FOUNDATION

活動報告

2007.11.02 UP

晩秋の候となりましたが、皆さまいかがお過ごしですか?
いつもJ.S. Foundationへのサポート有り難うございます。
JS事務局には、最近、草の根レベルで現地の住民に寄り添い活動を続けている小さな規模のNGO団体からの支援の問い合せが増えてきました。
スーダン、イラク、アフガニスタン、ミャンマー、北朝鮮etc…。その大きな理由は10月からスタートした郵政民営化です。

’91年、郵政省は誰でも手軽に海外協力に参加できる「国際ボランティア貯金」をつくりました。
預金者が希望すると利子の一定割合が、日本のNGOを通して途上国に援助されるというユニークなシステムで、これまでに2551万人の方が参加し、188億円が寄付され、96か国で3107の事業が展開されました(ちなみにJ.S. Foundationの口座もこの手続きをしておりました)。
そのボランティア貯金により集まった資金は、各NGOが申請し、厳しい審査を経て受け渡され、成果も確実に報告書に沿った事業であったかどうかの検証が行われるものです。
預金者の善意であるのですから当然のシステムですが、昨今のODA支援のアバウトさを見聞きするたび、現地の状況を詳しく調査せずに国と国とで協議された税金の使いみちと、逆に現地に根を張った民間のNGOの支援姿勢との大きな温度差に頭をひねります。

188億円もの大きなボランティア貯金は、本当に必要な活動を行っているNGOにとってなくてはならない資金です。
しかし、今回の郵政民営化によって、この国際ボランティア貯金というシステムは消滅しました。
その結果、国際ボランティア貯金からの資金枠が無くなり、人道支援をしたくても資金不足で活動ができないNGOが増えています。
新しくスタートした株式会社ゆうちょ銀行の経営に携わる人たちが、国際ボランティア貯金の大切さを理解し、2551万人の善意を消し去ることがないよう願ってやみません。

10月4日のNHKホールでの募金活動にお忙しいなか、日本HCR協会の方がお手伝いに駆けつけてくださいました。
はじめて体験する浜田さんのステージ。クラシック専門の彼女たちの反応が最初は心配でしたが、浜田さんのMCに相槌を打ったり、笑ったり、聞き入ったり、涙したり、と大変忙しいものでした(笑)。
「根本さんどうしたの、涙ぐんで」と私。
「『生まれたところを遠く離れて』を聞いていたら難民のひとたちのことを思い出して」と根本さん。
歌は不思議な力を人にあたえます。
人災、自然災害によって困難な生活を強いられている人たちにこの歌を届けたい夜でした。
「この子にいつの日かひかりがみえるように―」

J.S. Foundation 代表
佐藤佐江子

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