- 2006.07.21 UP
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お元気ですか?
私が初めて『北朝鮮に沢山の拉致された人が住んでいる』という話を聞いたのは、20年ぐらい前になります。
大学の休みを利用しながら人道支援をしている女の子からでした。
当時政治体制の違いもあり朝鮮半島は『近くて遠い国』位の認識で気にとめることもなく、それっきり。
そんな私ですから拉致事件に関して思いを言える立場にありません。
しかし、拉致被害者ご家族の映像をみるたび心がくもります。
特に、横田めぐみさんのお母様のこの十数年の変化には頭がさがります。
我が子を必死に探し求め講演会、街頭署名、政府関係者など考えつく限りの行動をとりながら、凛とした美しさをたたえ、好む好まざるとに関わらず、闘う強い母親に変貌。
最近、北朝鮮のお膳立てによりめぐみさんの夫との記者会見に日本のメディアが出向き、「ここに住んでいた」「この病院に入院にしていた」「ここに埋葬されていた」と無神経な映像が流されました。
ご家族は生きているという希望で毎日足を棒にして世界に『救済のため力を一つにして欲しい』と訴えているのに、何故拉致した国の情報を鵜呑みにして流すのか理解できません。
一刻も早く真実が解明され、横田めぐみさんがご両親の元に帰ってくることを願ってやみません。J.S.F.代表 佐藤佐江子
ピースウインズ・ジャパン・アフガニスタン事務局より、
アフガニスタン北部サリプル州の女性センター卒業式の報告が届きました。2006年6月吉日
J.S. Foundationのみなさま、支援者のみなさま、いかがお過ごしでしょうか。ピースウィンズ・ジャパン・アフガニスタン事務所の平井です。
アフガニスタンは日に日に暑さが増し、日本より一足先に本格的な夏を迎えようとしています。本日は、皆様のご支援で設立した、アフガニスタン北部サリプル州の女性センターからの嬉しいご報告です。
当女性センターでは、昨年9月からサリプル市の女性たちを対象として刺繍や洋裁、識字の研修を実施してきました。
そのセンターの初めての卒業生が輩出されました。5月24日に行われた卒業式では、4ヶ月~8ヶ月間の研修を終えた生徒40名が卒業しました。以下は、卒業生が行ったスピーチから抜粋したお礼の言葉です:ナギーナ(18歳、刺繍コース。パキスタンに1年間難民として生活。2001年に帰還)
「この研修センターに通う機会を頂き、ありがとうございました。卒業する生徒たちは皆とても喜んでいます。
卒業後は、社会活動に参加し、家計を助け、それを通じて少しずつアフガニスタン社会に貢献していきたいと思います。
アフガニスタンを一枚の布と例えるならば、その布に美しい刺繍の花を咲かせたいと思っています。」ザーラ(27歳、刺繍コース。イランに15年間難民として生活。2001年に帰還。)
「この研修センターは、ピースウィンズを通じた、日本からアフガニスタンへの贈りものです。
私は、ピースウィンズという『風』に導かれてこの研修センターへと運ばれ、人々の暖かさに囲まれ、刺繍を学びました。
日本からやってきたこの事業により、長年の戦争によって忘れ去られていたアフガニスタンの繁栄を思い出し、前向きに考え始めることができました。」ナッシーマ(15歳、洋裁コース。)
「洋裁の研修を受ける機会をくださったみなさま、ありがとうございました。研修を今後受ける他の生徒達には、メッセージとしてこのパシュトゥンの言葉を残したいと思います:目の前の小さな機会があるのに、それを見逃してしまうならば
遠くの、より大きな機会を得ることはできないこの研修所は、とても平和で、学ぶのに良い環境です。この機会を活用して、研修に集中して頑張ってください。」
彼女たちは卒業後、研修で習得した洋裁と刺繍のスキルで、自分達の手で仕事を得て、収入を得ていくことになります。
その卒業後のサポートとして J.S.Foundationからのご支援で、40台のミシンが提供されます。
自分たちの手で収入を得ることは、特にアフガニスタンのように女性の行動が制限される社会の中では、簡単なことではありません。
しかし、女性センターで得た技術が、少しでも彼女たちの今後の生活の向上につながる手立てになってくれることを願っております。現在も、第2期(2006年1月~)から研修を継続している生徒、第3期(2006年5月~)から研修を開始した生徒、合計80名が女性センターでの研修を受けています。みなさまのご支援で、多くの女性たちにこのような機会を与えることを可能にしてくださったことに御礼を申し上げるとともに、今後とも継続的なご支援お願い申し上げます。
J.S.Foundation事務局