J.S.FOUNDATION

活動報告

2023.04.10 UP

こんにちは!
先日ご報告させていただいた岩手県陸前高田市の特定非営利活動法人「桜ライン311」の桜のライトアップが行われ、代表理事の岡本翔馬さんよりコメントとお写真を頂戴いたしましたのでご紹介させていただきます。
皆さまのお気持ちを、こういった後世にまで伝わっていく事業にお届することができ、大変うれしく思います。
いつも本当にありがとうございます。

尚、お写真は陸前高田の桜が満開となった3/31のライトアップ時のものです。

~桜ライン311 代表理事 岡本 翔馬さんコメント~

J.S.Foundationにご参加・ご支援いただいている皆さま

この度はご支援をいただきまして、本当にありがとうございました。

桜ライン311は東日本大震災をきっかけに2011年に設立されました。次世代の子供たち、そして日本全国の皆さまに震災の教訓の伝承を目的とした桜の植樹を行っています。私たちが植樹を行う市内の津波の到達地点は全長170kmに及びます。10mに1本の間隔で17,000本の植樹を目標として2011年11月から植樹を開始しました。2023年3月20日時点、市内406箇所2,108本の植樹と桜の育成を行っています。植樹事業を通しての伝承を目的としているため、植樹を行うのは次世代の子供たち、そして日本全国のボランティア(当団体では参加者と呼びます)の皆さまです。のべ7,765名の方にご参加をいただいてきました。

東日本大震災は周期的な災害であることが今は広く知られています。次の東日本大震災の時に、この街に住む人々の命を桜並木より上に逃げてもらうことで守れたらと思っています。私たちの桜並木は「次の震災」の時の避難の目印です。過去の津波を経験した人々はそれを石碑で伝えようとしました。私たちは多くの人が愛し、覚えていたい対象としてアレンジを加えて桜でそれを補完できたらと考えています。ただ悲しいことをそのまま伝えるのではなく、桜の花が優しく視覚に訴えます。そして桜を植えた人々や、そのもとに集う人が語り継いでいく。桜は春に景色を彩るものでもあります。石碑にはない可能性を桜は秘めています。

今回はその桜並木をライトアップするプロジェクトを立ち上げご支援をいただきました。私たちの桜並木をシンボルとして、夜でも視覚的に伝えていくこと。それを目的にしています。月命日である11日や3月11日の前後、そして満開の時にライトアップを行います。先日の3月10日には、初回となる点灯式も行いました。また11日当日にはN H Kの全国中継もいただきました。震災から時間が経っていく中で、風化するからこそ整理されることはもちろんあります。でも大切なことはただ風化させることではなく、今の時代を生きる人たちが理解し、覚えていたいと思える伝承活動であることです。私たちはこの桜とライトアップに追悼と未来を重ねています。ライトアップはまだ先日始まったばかりです。4月の上旬には満開のライトアップの初回点灯を予定しています。写真や動画でもご報告させていただく予定ではありますが、もし機会がありましたら直接ご覧いただけたら幸いです。

ライトアップはもとより、私たちの植樹事業はこれからも長く続いていきます。震災の伝承は一時期頑張ったから達成されるという類のものではありません。地域とともに連綿と歩み続ける先にこそ達成されるものです。その過程に日本全国の皆さまに関わっていただくことで、伝承の環は拡がっていきます。これからも是非関わり続けていただけたら幸いです。
最後になりますが、皆さまから頂いたご寄附でライトアップが実施となりました。改めて御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。ライトアップされた桜の下で皆さまにお会いできる日を楽しみにしております。

2023年3月24日
認定特定非営利活動法人 桜ライン311 代表理事 岡本翔馬


J.S.Foundation事務局

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