J.S.FOUNDATION

活動報告

2022.03.23 UP

高校生の私にとって、今回の訪問はとても貴重な体験になりました。
震災当時、私はまだ幼稚園生でしたが、あの時のことははっきりと覚えています。津波が街を飲み込むように襲いかかる映像、家が次々と流される映像、津波を避けながら走っている車や逃げまどう人々の映像など、かなりの衝撃を受けました。
穏やかな空気の流れるここ名取市は、かつてテレビ越しに恐怖を感じながら、テレビに向かって「早く逃げて」と叫び続けた場所でした。
「その場所に私は今立っている」と思うと、とても不思議な感覚になりました。
暗闇の中、2013年にJ.S.Foundationが寄付したソーラー街路灯に照らされる、日和山の閖上湊神社と富主姫神社。山頂に残った木からはなんとも言えない威厳を感じました。沢山の亡くなった方の名前が刻まれたモニュメントも印象深いものでした。
2日目に訪れた大川小学校は、行くだけで悲しい気持ちになりました。コンクリートの渡り廊下が倒れていて、津波の怖さを実感しました。隣にある大川震災伝承館の展示は、ひとつひとつが心に残りました。特に「2011年3月11日 14時46分から15時37分まで」の展示は忘れられません。自然に負ける人間の弱さ、それでも復興を願い、生きようとする人間の強さを感じました。
私たちは、大川小学校を後にして、海岸沿いを走りました。海岸沿いには防波堤がぎっしり建てられていて、海沿いの街並みのはずが、こちらからは海の様子が窺えず、異様さもありました。防波堤の途切れている部分があったので、そこに入り街路灯を確認しました。大量のカモメと可愛い猫も見つけました。雄勝の立浜で街路灯を見つけた時に、たまたまお会いした地元の漁師さんのお話を聞く事が出来ました。街路灯がとても役に立っていて感謝していると言っていただき、この街路灯が役に立てているのだと実感し、物凄く嬉しかったです。
南三陸に到着すると、思ったよりもたくさんの人が生活をしていて驚きました。被災しても街は生き続けているという証だと思います。
現地に足を運び、直接見たり聞いたり感じたりすることがいかに重要なことであるかを学びました。それと同時に、震災の事実を私たちのような若い世代がきちんと知り、後に受け継いでいくことが必要だと改めて感じました。悲しい出来事からは目を背けがちですが、体験したからこそ学べることはまだまだ沢山ある気がします。

本当に有意義な2日間でした。






J.S.Foundation事務局

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