J.S.FOUNDATION

活動報告

2003.02.07 UP

1月17日付の新聞各紙には、95年に6433名もの犠牲者が出た『阪神・淡路大震災』の記事が多数載っており、その中に神戸市長田区に震災直後から開局したミニFM局”FMわいわい”を取り上げた記事を見つけました。
神戸市には数多くの外国籍の人々が暮らしており、その中でもとりわけ長田区は、28カ国もの色々な国籍の人々が生活しています。
震災当時、そういった数多くの外国籍の人々は緊急時に言葉が通じず、必要不可欠な情報を得る事ができない為、とても不安で心細い思いをしていました。
そんな状況下、ボランティアの人達が集まり多国語放送のミニFM局”FMわいわい”の放送を始めたそうです。

なぜ、この記事が目に止まったのかというと、こんな体験があったからでした。

95年1月16日、出張先のLos Angelsで何気なくCNNニュースを見ていました。
画面に突然、無惨にひしゃげた高速道路や、大火災の火柱や、黒煙が写しだされました。
始めは89年にSan Franciscoで起きた地震の映像かと見ていたのですが、画面上に”Live(生中継)”とあり、それが関西方面で起きている災害現場だと認識するのに少しの時間が必要でした。
そしてもっと情報が欲しいと色々なチャンネルを探したのは当然の事ですが、日本語の局はありませんでした。
こんな時、自分にとって必要な言語で適切な情報が得れたらと思ったものでした。
こんな経験があり、震災直後に開設されたというFM局はどんなに、その地域に住まわれている外国人に、安心と心強さを与えたかと想像するのは容易なことです。

現在この”FMわいわい”は、総勢150人のボランティアスタッフによって支えられ、運営されていますが、運営費不足に悩まされているという事です。
そこでJ.S.Fは、地域に密着した多国語放送局が、永続的かつ安定的に放送を続けていって欲しい願いを込めて、1月17日に、運営資金として50万円を協力させて頂きました。
浜田さんは、”我が心のマリア”というCDを作り、収益金の全てを『阪神・淡路大震災』の復興の為に寄付されましたが、この団体の方から後日連絡を頂き浜田さんのこの曲に”心が癒される”というコメントとともにリクエストが多いそうです。
私にはこの曲は聴くたび哀しみが深くなるレクイエムですが、音楽は聴く人それぞれが自分の心象風景を重ね合わせる事ができるのだなと実感。
J.S.Foundationも早いもので、今年で4年を迎える事ができました。
その間、皆様方の暖かい支援に支えられ、天災や人災で傷つき助けを必要としている人々へむけて、各地のNGO団体のスタッフとともに、活動を続ける事が出来ています。
連日イラク報道に落ち着かなく、政治や社会を覆う閉息感、そんな状況の中にもかかわらず、変わらず暖かいご支援をして下さる皆様に、心より感謝申し上げます。

J.S.Foundation.代表 佐藤佐江子

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