J.S.FOUNDATION

活動報告

2017.07.19 UP

ルンタプロジェクトの中原さんから「少女の人身売買被害者プロジェクト」の報告が届きましたので、掲載させていただきます。

J.S.Foundationは、ルンタプロジェクトの「少女の人身売買被害者プロジェクト」の支援を、最低3年は続ける約束をしています。昨年から始めたこのプロジェクト、今年はその2年目になります。
中原さんの頑張りのおかげで、少しずつではありますが、人身売買被害者である女性の救出が進んでいます。
支援金は2016年1月7日、8日に東京国際フォーラムに於いて開催された、「ネパール被災地復興支援&海外人道支援プロジェクト」チャリティーコンサートの支援金、49,256,056円から拠出させていただいております。

J.S.Foundation事務局 佐藤 映

ルンタプロジェクト代表 中原一博より

私が主催するNPO法人ルンタプロジェクトはJ.S.Foundation様からの全面的支援を受け、昨年7月初めより「ネパール人身売買被害者レスキュー及び自立支援事業」を行っています。

アジアの最貧国であるネパールでは年間約1万人の少女が人身売買の被害に遭い、その多くはマフィアが出口を固めるインドの城塞化された娼婦街に売られ、逃げ出すこともできず、毎日数十人の男たちを相手にすることを強要され、あげくにはHIVに感染する女性も多いのです。

12~16歳の少女がターゲットとされ、その15%は親が貧しさ故に娘を売るというケースであり、その他のほとんどのケースは、「いい仕事がある」との言葉に騙され、インドに送られ、そこが娼婦街であったと気づくというものです。

このような少女を救出することは危険を伴い容易なことではありません。
しかし、ルンタプロジェクトは被害者自身たちが立ち上げた現地団体シャクティサムハと連携し、この1年間に12人の女性をインドから1人の女性をイラクから救出し、ネパールの施設に無事送り届けることに成功しました。

私は救出された女性に会い話しを聞きますが、最後にいつも「今は幸せか?」と尋ねます。
ほぼ全員が笑顔を見せ「今は安心でき、とても幸せです」と答えます。その笑顔を見て私は涙が出るほど喜びます。
この笑顔は間違いなくJ.S.Foundationを通じ支援して下さっているファンの皆さんへの感謝の笑顔でもあります。

このようにして運良く救出された女性たちであっても、ネパールでは差別と偏見の目にさらされ、ほっておけば社会に受け入れられず、再びそのような境遇に陥る人も多いのです。

そこで、同時にルンタプロジェクトではシャクティサムハのシェルター施設に保護された女性たちに手工芸を中心とした職業訓練を施すというプログラムも行っています。
昨年1年間にそれまでに施設に保護されていた女性を含め60人に職業訓練を施し、多くの女性を社会に復帰させることに成功しました。

こうして救出され社会に復帰できた被害女性たちに代わり、人の苦しみを感じることに敏感な浜田省吾氏、及びJ.S.Foundationとそれを支えるファンの方々に心よりお礼申し上げます。

多くのネパール人女性が匿われているデリーの娼婦街の建物
シェルター施設で職業訓練を受ける救出された女性たち
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