J.S.FOUNDATION

活動報告

2005.08.23 UP

暑い日が続きますがお元気でお過ごしですか?
あの年の8月15日から60年が過ぎ、テレビではさまざまな特番が流れています。
8月は日本人にとって「重く苦しく暑い夏」、表現しようのないモヤモヤが心を満たします。
被爆された方が「こんな惨い経験は自分達だけで終わらせて欲しい」と誰を恨むことなく平和を願う祈りを、繰り返し、繰り返し囁くように口にされているのを聞き、胸が熱くなりました。

憎しみは新しい憎しみを生み、限りなく増殖を続けます。
特定の国を憎むといった感情、思想を持たない、我々はこれを当たり前のことのように毎日を過ごしていますが、実はとても大事な、そして幸せなことなのだと思います。

国が違えば8月15日という一日を切り取っても埋めるに埋められない溝があり、いつの時代も国家の無責任な国策に右往左往しオロオロするばかりです。
「主義も思想もへったくれもない」と太宰 治が書いた短編があるのですが思想をもつことは大切だと教えられた私にとり愛国心とは何ぞや?
うぅ~ん難しい。
過去の歴史から愛国心=軍国主義へつながると、我々を含めアジアの人々に思われがちですが、自分が生まれた国を愛する気持ちは誰にでもあるものではないでしょうか。

J.S.Foundationは夏休みを利用して、アフガニスタンの「ピースウインズ・ジャパン」の養鶏事業の現地に行く予定でした。
しかし、国情が安定していないので延ばして欲しいとの意見で取りやめ、ミャンマーのヤンゴンにある「Japan Heart」という小さな国際医療奉仕団、およびAMDAのご協力を得てスリランカのワウニアの状況を調査に行ってきました。
ヤンゴンは病院、スリランカは昨年12月の津波被災の復興支援にJ.S.F.がお役にたてればとの思いからでした。
当然のことですが、どの現場も大きな町から遠く離れた辺鄙な場所に位置し、辿り着くのにひと苦労です。
元来お気楽な性分のため、いつもはどうにかなるのですが、今回は大変でした。
インド洋の真珠といわれる海が美しいスリランカは、武装闘争で分離独立をもとめる「タミルイラーム解放の虎」と政府軍との内戦が約20年も続き、3年前に停戦合意がなされたとはいえ、思うように救援活動が進んでいません。
私達が行く場所は安全を確認して入ったのですが、「外務大臣」が暗殺され全土に「非常事態宣言」が出されてしまい、さすがにお気楽な私たちも不安の連続で緊張の日を過ごしました。
ミャンマーも軍事政権で、海外からのメールや電話が日によっては思うように通じず、家族を心配させたりさんざんでしたが、元気に帰国しました。
見てきたことを踏まえてなにをすべきか検討をしています。
次回で報告させてください。

浜田さんのコンサート会場にまたJ.S.Foundationの場所を提供していただけることになりました。
募金活動にご協力頂けたなら幸せです。

平成17年5月31日
J.S.Foundation 代表 佐藤佐江子

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