Photo & Text by JUNJI NAITO PHOTOGRAPHS
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2017年8月、ミャンマー西部・ラカイン州に住んでいたイスラム教徒のロヒンギャ族が迫害を受け70万人を超える人々が隣国バングラデシュに逃れました。私は翌2018年3月に彼らが身を寄せる難民キャンプに向かい撮影を行いましたが、イスラム教徒の国スーダンにも仏教の国ミャンマーにも通っている私は、複雑な気持ちで現場に立ったことを覚えています。サイクロンの季節を前に、避難してきた難民たちと地元の人たちが協力し合いながら、キャンプ内の道路の整備やより安全な高所への家屋の移動のため、懸命に作業を行う姿や、女性や子どもたちのひとときの安堵の姿をカメラに収めました。しかし、2021年現在もロヒンギャ難民問題の解決は遠く、先が見えない混沌が続いています。キャンプで出会った子どもの多くは家族や親類を失う経験をし、保護者のいない子どもも多いです。心身に傷を負った子どもへのケアや一時学習センターの整備など、この安堵の笑顔を守るため、支援を続けていかなければと感じます。
2018年3月クパトゥロン難民キャンプにて撮影したこの写真はUNHCR 難民高等弁務官事務所のウェブサイト「Refugees Media」(英語) に掲載されており、使用目的や媒体を明記しオンライン申請後UNHCR本部の承認が下りれば、メディア・個人を問わず、UNHCRの活動、UNHCRがフォローしている課題の紹介を行うどなたでも利用が可能です。
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https://media.unhcr.org/Package/2CZ7A2HFZY3M